見えなくなって見えてきた―17歳失明、23歳結婚、25歳出産
見えなくなって見えてきた―17歳失明、23歳結婚、25歳出産安田 章代
おすすめ度 ★★★★★
★★★★★ 2003-06-11 心のバリアフリーの実現へ向けて
著者は網膜性色素変性症という目の病気を持って生まれ、中学までは日常生活にそれ程不便を感じない程度の弱視で一般の学校に通学し、高校から盲学校へ通い始めました。
弱視として一般の学校にいて、弱視として盲学校へ入学。盲学校生活の間に視力が低下し全盲になり、障害者として社会へ出た事により、著者は色々な立場を経験したという。その変化と体験を無駄にしたくないのでこの本を書いたという。
大きなお腹でサングラス・白い杖をついている女性がいたら、悪気でなくとも振り返って見てしまう人が多いと思う。
著者は妊娠中、痛いほどの視線を感じたという。
ただ、歩いているだけで「すごい」「えらい」と言われ、まるで子供扱いで自尊心が深く傷ついたと書いている。
ところが、弱視の夫が!字は読めるのに書けない理由の部分で弱視の苦労が語られるのだが、「変な話、全盲になって白杖をつくようになってからの方が行動半径が広がった」と言っている。弱視は見た目で目が悪い事がわからないから、何か人に助けを求めても「そこに書いてあるのに何でわからないの?変な人」と思われてしまうのだという。
別に著者の揚げ足取りをしている訳ではなく、著者が本を書く動機として語っているように「見えなくなって見えてきた、人の温かさや冷たさ、人の温かさゆえの難しさ」をよくあらわしていると思ったので引用しました。
障害をもった人がもっと気軽に語れるようになり心のバリアフリーが広がるように祈ります。
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